夏の終わりの失恋歌(恋愛中毒1)
結局、伸彦の人気の理由は分からなかった。それだけの理由で早朝からお弁当を作ったりするだろうか。


「まあ、男は明さんだけじゃないんだし、元気出しなよ」

沙織は慰めの言葉を残して帰って行った。

夕食を食べて、自室に戻る。

携帯電話を抱き締めた。


もう、明に長電話することもないんだなーと思うと泣けてくる。


……やっぱり淋しいよ。


彩華の頬を涙が伝った。


良い時も悪い時も一人は淋しい。
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