それでもボクはキミを想う
オヤジと長岡のオッサンとこに寄った後、おじぃのおる津田沼病院に会いに行った。
おじぃのいる病棟にはドアがあり、そのドアやエレベーターには、ロックがかけられ、簡単に誰でも出入り出来へん為で、しかも、それは脱走対策にもなっとった…。
ボクが病室を訪ねたら、おじぃのベッドは窓辺から少し離れとるとこで、片手は届かない開かへん窓に向いてるかの様に、目は、窓の外にある鉄格子越に空を見つめとった様子…
何だか悲し気外だった…。
ボクが思うとったよりも状況の厳しさに、思わず胸が傷んだ。
ボクが、また、帰ってきたらオヤジと二人でおじぃを看れると思うとったけど、現実は、そう甘もうはなかった。
正直、どない接してええんか解らんかった…。
『おじぃ…
帰ってきたで…ボク…』
でも、一瞬垣間見たおじぃのボクへの微笑みが、ボクの事に反応してくれてる気がした。