それでもボクはキミを想う

あれから数日が過ぎ、一ノ瀬さんと約束の日が来た。

ホントは姉貴を連れていきたくなかったが、僕が一ノ瀬さんと会うことがバレてしまい、仕方無く連れていくはめに…

“ また会いたかった貴方に今夜、会えるんだよね?覚えてくれてるかな?”
何て貴方に会える事が私は嬉しくて心は弾んでいた。

『 ねぇ響、こっちのパンツと、こっちのワンピースだったらどっちがいいかな?』

超が付くほどご機嫌な姉さんを余所にブラックな僕が飛び出した。
僕は小さな声で呟いた。
ホントはワンピースの方が可愛いけど…

『山だから、ジーパンにしとけよ?
それより、もう出ないと約束の時間に遅れるから!!置いてくぞ!!』

いつもは姉貴の言うことを良く聞いてあげるけど、今日の僕はちょっと違う。

正直僕は、姉貴の服選びなんかどうでもいい!!

そんなのに付き合ってられないし、早く一ノ瀬さんと走りたい!

僕は何だかとても嫌な奴になってる?

冷静になるんだ!!自分!!

僕は自分自身で戒めてみる…

悪い…姉貴…

今の僕は悪魔に取りつかれてます…

でも姉貴、
恋する乙女の貴女は弟の僕ぬが見ても可愛いぜ。

一ノ瀬さんが僕の兄貴だったらなぁ…?

ニヤッと笑みがこぼれる。

ああっ…姉貴には、まだまだなんだろうけど、そんな日が来たらいいよな!

僕は一人妄想が爆裂して発狂していた。

 
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