それでもボクはキミを想う


~莉乃、教習所に行く!~




最近、響は毎日の様に一ノ瀬さんに会っているみたいで、私にとっては羨ましい限り。

車の無い私は仕事も忙しく、その上教習所通いで、中々ゆっくり会えない!

あ~、早く免許Please!!

『姉貴は行かなくても隊長が会いに来てくれるからいいじゃないか?
僕は…ただ遊んでるんじゃないんだよ。』

と響は言うけど、一ノ瀬さんとはお互い忙しくて中々ゆっくり会えない。

『姉貴、今から教習所?
送っていこうか?』

『今日はいつもの時間より遅いんだ。
先に行ってらっしゃい。
一ノ瀬さんにヨロシク。』

『わかった。じゃあ、これ貸してやる。
付箋貼ってるページにこないだ隊長がドリコンで優勝したから載ってるから。
じゃ、行ってくる。』

『ありがとっ。行ってらっしゃい!』

響を見送り、私も一息入れてから出掛けようと、最近お気に入りの紅茶、ヒギンスのデュークストリートをロイヤルミルクティーにして煎れた。

お茶をゆっくり飲みながら、ご機嫌に、さっき響が貸してくれた車雑誌“ドリフト地獄”をパラパラめくった。

響が印を付けてくれていたページを見つけ、嬉しかったのも束の間で、貴方が結構大きく載っていたけど…

…周りに五人もセクシーなお姉様に密着されて囲まれて笑ってる貴方がいた…

なんだか私は“むうっ”となり、飲んでいたお茶も残して教習所に出掛けた。
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