Color of Love
5
――コンコン。
「!!」
疑問の解明に一人ふけっていると、
それを止めるかのように扉がノックされた。
ガラ…ッ
開けるとそこには見知らぬ男子生徒。
私より頭一つ大きな長身で、
芸能人並みの綺麗な顔。
こんな人、うちにいたっけ…。
首を傾げながら目の前の人物を思わず凝視してしまう。
絵を描き終わった後にメガネを外してしまったので
ぼやけた綺麗な顔と焦点を合わせたかったのだ。
「…そんなに見つめないでくれる?」
「へっ?!あ、ごめんなさい。メガネ外しちゃって。」
「それより、もう下校時間なんだけど。」
「わ、わかってるわよ。
でも…どうしてあなたが見回りに?」
彼の手には懐中電灯があり、それがどうしても気になった。
すると彼は呆れたように溜息をひとつこぼし、
「生徒会監査の1-C富樫雪人(トガシユキト)。
これが俺の仕事なの。」
そう言って懐中電灯の光を私に当てた。
「ギャッ!!」