Color of Love
7
今目の前にいる人が、
手紙の差出人だなんて……
この際、彼の性格なんてどうでもよくなった。
今までずっと差出人に訊きたかったことをぶつけてみる。
「どうして、あんな手紙を…?」
絵が好きなの?
じゃあどうして美術部に入らなかったの?
どうして…
「どうして、私だけなの?」
「………。」
彼はしばらく何も答えず、ただ私の絵を見つめた。
そして
「好き、なんだよ。
お前も、お前が描く絵も。」
「……………ぇ…。」
心の奥にある何かを掴まれ、ギュっと大きく締め付けられた。
窓の向こうはもう真っ暗なのに、
私と、彼と、絵が、
白く明るく照っているように見えた。