Color of Love
10
たぶんね、
手紙をくれた時から好きだったのかもしれない。
文章からたくさん伝わったんだよ。
『好き』って気持ち。
だから私の絵は…
「雪人くんのお陰で、大賞とれたんだよ…!」
私の影と重なっている彼の顔は、
目を丸くして固まっていた。
「…それと好きは関係ないんじゃないのか?」
困ったように微笑む彼が尋ねる。
「好きじゃなかったら雪人くんのアドバイス通りにしないもん!」
雪人くんのアドバイスはミーちゃんのアドバイスと一緒だったけど、
無視することだって出来た。
好きだから……
「ふっ、ばーか。」
「ひゃっ…!」
下から突然腕を引かれ、彼の胸に飛び込む大勢になった。
「これからも頑張れよ?」
耳元で囁かれたその言葉に、なぜか涙が出た。
「……うんっ…!!」
それから私たちはしばらく抱き合っていた。