Color of Love
11
「はっ?!付き合ってなかったの?!」
「あ…うん。」
月日はどんどん流れて、高2の春。
私はこの1年で校内のちょっとした有名人になっていた。
それはもちろん、
彼の支えで出来る作品が、次々と入選するから。
「でも何で…お互い好きなんだよね?」
「うん。でも雪人くんと約束したの。」
「…約束?」
「『雪人くんがアドバイスをひとつもしない絵を描けたら付き合う』っていう約束。」
その約束は、まだ果たされていなくて…
『色に統一を持たせろ。』
「げっ、また来たよぉ…」
相変わらず、雪人くんからのアドバイスで
私の絵は成長を続ける。
唯一、変わったことは…
「お疲れ様。」
「…また誰かさんにダメ出しされちゃった」
「へぇー…かなりソイツ、ドSだな。」
大好きな人が隣にいる、帰り道。
「早く俺を黙らせるような絵を描けよ。
我慢する身にもなってほしいね。」
そう言って、悪戯に微笑む雪人くんに
「なっ、馬鹿…ッ!」
私は今日も夢中なんだ。
もしかしたら、
約束が果たされる日はそう遠くない…かも?
FIN*
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