魔女の瞳Ⅲ
百禍…。

私は神妙な顔をする。

「デッドゲイトの魔女である私にすら気取らせないで、そんな悪霊が存在していたっていうの?」

「百禍もまだ完全に眠りから覚めた訳ではない…それでも怨念は発し続けている。魔物…お前も含めた異端者達がこの地に集うのは、無意識のうちにその怨念に引かれての事だろう…そして百禍が完全に眠りから覚めた時、この御影市には更なる数の魔物が集まるようになる」

「……」

そうか。

それがこの御影市に魔物が出没する理由だったんだ…。

「教会としてはこの事態を放っておく訳にはいかない…数日中には百禍を封印、或いは殲滅するべく、行動に出る…そこで」

クリスの声色が変わった。








「四門メグ。お前に協力を仰ぎたい」













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