魔女の瞳Ⅲ

第四章

その夜。

クリスから私の元に連絡が入った。

百禍殲滅に協力するのならば明日の午前一時に御影城跡のある山の麓に来いとの事だった。

命令口調なのは気に入らないが、大事の前だ。

そんなつまらない事で揉め事を起こすのは止めにする。

「じゃあ桜花とジルコーは、今日はうちに泊まっていって」

桜花達に言う。

「いいんですか？」

「勿論よ。私と長老しか住んでいないんだもの。部屋なんて不必要なくらい余ってるわ」

恐縮する桜花に私は笑顔を見せた。

「ジルコーも、それでいい？」

「構わねぇが」

ソファに寝そべっていたジルコーは体を起こした。

「晩飯は美味い肉料理じゃねぇと許さねぇぞ？」

「いいわよ？唸らせてあげる」