魔女の瞳Ⅲ
私、桜花、ジルコー。
三人は覚悟を決めた。
時貞に道を譲らせるには、力づくで行くしかない。
静かに身構える。
そんな中…。
「おかしいだろ、そんなの!」
唯一人、修内太が時貞に向かって叫んだ。
「あんた姫様の眠りを守る為にここにいるんだろ!?だったら姫様が本当に安らかに眠れているかどうか考えた事あるのか!?」
「……」
時貞は修内太の言葉を黙って聞く。
「姫様は悪霊になっちまうくらい憎悪と恐怖と悲しみで苦しんでるんだ。誰よりもそばにいるあんたが、そんな姫様を慰めてやらなきゃいけないんじゃないのか!?」
「……」
時貞は一度だけ、静かに目を閉じた後。
「小僧、お前、名前は?」
「…宮川修内太だ」
修内太は堂々と名乗る。
「修内太か…確かにお前の言う通りかも知れぬな…だが」
それでも。
時貞は腰を落とし、背中の刀剣の柄に手をかけた。
「だが俺は数百年、こうして姫のお側をお守りしてきた。今更変えられぬし、これからも変える気はない。それでも姫の元に行きたくば、押し通るがいい…我が刃を潜り抜けてな」
三人は覚悟を決めた。
時貞に道を譲らせるには、力づくで行くしかない。
静かに身構える。
そんな中…。
「おかしいだろ、そんなの!」
唯一人、修内太が時貞に向かって叫んだ。
「あんた姫様の眠りを守る為にここにいるんだろ!?だったら姫様が本当に安らかに眠れているかどうか考えた事あるのか!?」
「……」
時貞は修内太の言葉を黙って聞く。
「姫様は悪霊になっちまうくらい憎悪と恐怖と悲しみで苦しんでるんだ。誰よりもそばにいるあんたが、そんな姫様を慰めてやらなきゃいけないんじゃないのか!?」
「……」
時貞は一度だけ、静かに目を閉じた後。
「小僧、お前、名前は?」
「…宮川修内太だ」
修内太は堂々と名乗る。
「修内太か…確かにお前の言う通りかも知れぬな…だが」
それでも。
時貞は腰を落とし、背中の刀剣の柄に手をかけた。
「だが俺は数百年、こうして姫のお側をお守りしてきた。今更変えられぬし、これからも変える気はない。それでも姫の元に行きたくば、押し通るがいい…我が刃を潜り抜けてな」