魔女の瞳Ⅲ
あの巨大な攻城刀を竹刀のように軽々振るわれては、こちらもスピードで翻弄という訳にはいかない。
かと言ってパワーでも時貞はこちらを大きく上回る。
八方塞がりだ。
こちらには彼を上回るものは何もないかのように思えた。
恐らくは『畏怖』や『睡魔』などといった精神干渉系の魔術も、彼のような強固な精神力の持ち主には通用しないだろう。
だったら。
「修内太」
私は修内太に手を差し出した。
「?」
キョトンとしたまま、誘われるように私の手を握る修内太。
私は彼が手を握り締めたのを確認して。
「 」
高速詠唱と同時に空中に舞い上がった。
「な!?」
時貞が愕然とする。
…私が行使したのは『飛翔』の魔術だった。
力でもスピードでも勝てない相手に真っ向から勝負を挑む。
私はそんな武人ではない。
「悪く思わないでね」
私は上空から時貞にウインクして見せた。
「私は狡猾な魔女なの」
かと言ってパワーでも時貞はこちらを大きく上回る。
八方塞がりだ。
こちらには彼を上回るものは何もないかのように思えた。
恐らくは『畏怖』や『睡魔』などといった精神干渉系の魔術も、彼のような強固な精神力の持ち主には通用しないだろう。
だったら。
「修内太」
私は修内太に手を差し出した。
「?」
キョトンとしたまま、誘われるように私の手を握る修内太。
私は彼が手を握り締めたのを確認して。
「 」
高速詠唱と同時に空中に舞い上がった。
「な!?」
時貞が愕然とする。
…私が行使したのは『飛翔』の魔術だった。
力でもスピードでも勝てない相手に真っ向から勝負を挑む。
私はそんな武人ではない。
「悪く思わないでね」
私は上空から時貞にウインクして見せた。
「私は狡猾な魔女なの」