魔女の瞳Ⅲ
幕間
上空へと舞い上がったメグさんと修内太さんは、そのまま飛翔の魔術で山頂へと向かっていきます。
「お、おのれ魔女め!」
怒りを露わにしながら、二人の後を追おうとする時貞さん。
でも、私…天羽桜花とジルコーがこの場に残された意味は、理解しているつもりです。
「 ッ!」
私は即座に『氷壁』の魔術で時貞さんの行く手を遮りました。
突然現れた数メートルの高さの氷の障害物。
時貞さんは足を止め、振り返って私を睨みます。
「娘…邪魔をするな。俺は女子供だろうと容赦はせぬぞ」
「……」
伝わってくるその殺気に、膝が震えました。
先程までは、それでも命までは奪わないという手加減があったんでしょう。
この場から立ち去れば追いはしない。
そんな暗黙の了解があったように思います。
しかし今は違う。
邪魔をするなら遠慮なく両断する。
命とてたやすく奪う。
時貞さんからはそんな気配が感じられました。
「お、おのれ魔女め!」
怒りを露わにしながら、二人の後を追おうとする時貞さん。
でも、私…天羽桜花とジルコーがこの場に残された意味は、理解しているつもりです。
「 ッ!」
私は即座に『氷壁』の魔術で時貞さんの行く手を遮りました。
突然現れた数メートルの高さの氷の障害物。
時貞さんは足を止め、振り返って私を睨みます。
「娘…邪魔をするな。俺は女子供だろうと容赦はせぬぞ」
「……」
伝わってくるその殺気に、膝が震えました。
先程までは、それでも命までは奪わないという手加減があったんでしょう。
この場から立ち去れば追いはしない。
そんな暗黙の了解があったように思います。
しかし今は違う。
邪魔をするなら遠慮なく両断する。
命とてたやすく奪う。
時貞さんからはそんな気配が感じられました。