魔女の瞳Ⅲ
その身から溢れ出すような膨大な魔力をコントロールしながら、私は『開門』する。
世界が、塗り替えられる。
現世を侵蝕するこの世とは別の世界。
しかし。
「な…!?」
側で見ていた修内太が声を上げる。
一度禁呪を目の当たりにしている修内太。
でも今回の禁呪は、彼が以前見たものとは全く異なっていた。
私の足元から広がっていくのは凍えるような死の大地ではなく、膝の辺りまで白く煙る地表。
立っている感触はあるものの、その足元に大地は見えない。
先程まで夜の闇に包まれていた空は、白く厚い雲に覆われた。
だが、太陽も月も存在しない空なのに、決して世界は暗闇ではない。
仄明るい光が世界を照らし、澄んだ空気が適度に意識を覚醒させるような感覚。
…どこまでも続く、白一色の世界。
その白はあくまで清浄で、神聖で荘厳な雰囲気さえ漂わせていた。
世界が、塗り替えられる。
現世を侵蝕するこの世とは別の世界。
しかし。
「な…!?」
側で見ていた修内太が声を上げる。
一度禁呪を目の当たりにしている修内太。
でも今回の禁呪は、彼が以前見たものとは全く異なっていた。
私の足元から広がっていくのは凍えるような死の大地ではなく、膝の辺りまで白く煙る地表。
立っている感触はあるものの、その足元に大地は見えない。
先程まで夜の闇に包まれていた空は、白く厚い雲に覆われた。
だが、太陽も月も存在しない空なのに、決して世界は暗闇ではない。
仄明るい光が世界を照らし、澄んだ空気が適度に意識を覚醒させるような感覚。
…どこまでも続く、白一色の世界。
その白はあくまで清浄で、神聖で荘厳な雰囲気さえ漂わせていた。