男の秘密 -繋がる未来-
今まで、電車での移動は通勤くらいだったが、休日羽奈と出かけた時に、カップルを見ていた筈なのに、全く思い出せない。
『私って、どれだけ人に関心が無いのかしら』
少し情けなくなってきた時、忍が耳元で話しかけてきた。
「疲れた?」
不意にかけられた忍の声に飛び上がりそうな程驚いた。
お陰で、静まっていた心臓がまた早くなる。
「ううん。疲れてないわ。それより何処に行くの?」
「ここに行こうと思って」
そう言って、スマホを取り出し、操作して見せてくれたのは、大型のペットショップだった。
郊外に作られていて、電車だけでは行けない所だが、駅からバスが出ていて、交通の便は良く、動物園よりも珍しい動物に触れ合えると人気だった。
「スマホって、すぐにこういう情報が見られて便利ね」
『でも、画面が小さくて、近づかないと見られない』
忍のスマホは、横から覗き込みを防止する為の保護シールを貼っているので、更に見えにくく、頬が触れそうな程の近さで見ている。
「優も買う?」
「え?・・・難しそうだし、メールと電話が出来れば良いから携帯でいいわ」
便利だが、街中で歩きスマホをしている人とぶつかった事があったので、自分も同じようになったらと思うと手が出なかった。
「それに、忍さんが調べてくれるから、一緒に居たら大丈夫かなって」
甘えている事は分かっているが、あまり電子機器に詳しくない優は、タブレットだけで手一杯だった。
この上、スマホにしてOSが変り、扱いが分かりにくくなるのではと思うと、購買意欲は無くなる。
「それって、俺とずっと一緒に居るからいいって事だよな」
「!?」
言った言葉を思い出して赤面した。
自分では面倒ごとを忍に任せて申し訳ないというニュアンスで答えたつもりだが、言葉だけ聞けば、忍の言う通りだと気付き、恥ずかしくなった。
『私って、どれだけ人に関心が無いのかしら』
少し情けなくなってきた時、忍が耳元で話しかけてきた。
「疲れた?」
不意にかけられた忍の声に飛び上がりそうな程驚いた。
お陰で、静まっていた心臓がまた早くなる。
「ううん。疲れてないわ。それより何処に行くの?」
「ここに行こうと思って」
そう言って、スマホを取り出し、操作して見せてくれたのは、大型のペットショップだった。
郊外に作られていて、電車だけでは行けない所だが、駅からバスが出ていて、交通の便は良く、動物園よりも珍しい動物に触れ合えると人気だった。
「スマホって、すぐにこういう情報が見られて便利ね」
『でも、画面が小さくて、近づかないと見られない』
忍のスマホは、横から覗き込みを防止する為の保護シールを貼っているので、更に見えにくく、頬が触れそうな程の近さで見ている。
「優も買う?」
「え?・・・難しそうだし、メールと電話が出来れば良いから携帯でいいわ」
便利だが、街中で歩きスマホをしている人とぶつかった事があったので、自分も同じようになったらと思うと手が出なかった。
「それに、忍さんが調べてくれるから、一緒に居たら大丈夫かなって」
甘えている事は分かっているが、あまり電子機器に詳しくない優は、タブレットだけで手一杯だった。
この上、スマホにしてOSが変り、扱いが分かりにくくなるのではと思うと、購買意欲は無くなる。
「それって、俺とずっと一緒に居るからいいって事だよな」
「!?」
言った言葉を思い出して赤面した。
自分では面倒ごとを忍に任せて申し訳ないというニュアンスで答えたつもりだが、言葉だけ聞けば、忍の言う通りだと気付き、恥ずかしくなった。