男の秘密 -繋がる未来-
忍の提案で、猫カフェに行ってみたが、平日でも人が多く、忍の正体がバレるのではと心配したが、みんな猫に夢中で周りに気を使う人は余り居なかった。

二人も猫たちに癒されながら、美味しいコーヒーと、猫の形のクッキーを食べた。

「凄く楽しいわ。連れて来てくれてありがとう!」

人目を気にせずに、ゆっくり出来て本当に嬉しい。

「俺の方こそ来て良かったよ。猫も可愛いけど、優が一番可愛いな」

忍の言葉に真っ赤になっている優を、カメラにおさめて満足そうに笑っている忍。

こんな毎日がずっと続くのかと思うと、嬉しい気持ちで一杯になる。

『これって、デートよね』

付き合いだしてから、丸一日過ごす事は、今回が初めてだった。

同棲していても、お互いの時間が合わなくて、家で過ごしていたので、昨日今日の外出は本当に嬉しい。

「あぁここに居ると、つい飼いたくなるわね」

近くに居た中年の夫婦に見える男女が、膝に猫を乗せながらそう話しているのに、思わず頷く。

家にペットのいる生活は楽しいだろうなぁと、猫カフェ全体を見渡した。

「長く居ると、本当につれて帰りたくなっちゃうから、そろそろ帰りましょう」

名残惜しいが、日も傾いてきたので、席を立った。
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