男の秘密 -繋がる未来-
忍も年末年始の収録や雑誌のインタビューなどがあり、お互い忙しくしていてゆっくり話す時間がなかった。

『うちもクリスマスの準備をしないと』

今までは、羽奈とクリスマスをしていたが、今年は忍との始めてのクリスマス。

クリスマス当日の、今から準備をして間に合うだろうかと考えていたら、忍から電話が来た。

夕方迎えに行くとの事だったので、慌てて帰宅する。

『クリスマスの用意が出来てないから、外で食べるのかしら・・・』

いつもよりお洒落な服装で、普段殆どしていなかったメイクもキチンとしていたら、あっという間に忍が迎えに来てくれた。

「何処に行くの?」

「母さんが家に来いって」

「え!忍さんの実家に行くの?!」

驚いた優を見て忍も驚いている。

「じゃぁ、何か買っていかないと!手ぶらで行くなんて出来ないわ」

「手ぶらで来いって言ってたから、いいよ」

「でも・・」

「仕事が終わって疲れてるのに、呼び出す方が悪い」

悪戯っぽく言うが、優の顔は曇ったままだ。

「じゃぁ何か買っていこう」

今日はクリスマスイブだから、ケーキは買えそうに無いので、忍の提案で浩務の好きな米菓を買った。
< 168 / 178 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop