男の秘密 -繋がる未来-
「まだこの季節でも、熱中症になるから、気をつけて」

そう言って、ココアとは別にペットボトルを渡す。

「私、絵を書き出すと周りが見えなくなっちゃって」

恥ずかしそうにペットボトルを受け取る優に、忍が苦笑している。

「今度気付かなかったら、悪戯しようかな」

「えぇ!。それはちょっと困るわ」

「どう?少しは気分転換になった?」

突然真顔で言われて、ドキリとしてしまい、咄嗟に視線を外してしまった。

「えぇ、気分転換って言うより、ドンドンイメージが沸いてくるの。あれ程描けなかったのに。
ありがとう、忍さん」

テレながら忍を見て、礼を言うと、一瞬驚いた顔をして、直ぐに人から見えないように頬にキスをして来た。

「!?」

「優があんまり可愛いから・・つい」

「人が見てますから」

茹蛸のように顔を真っ赤にしてそう言うが、表情は心なしか嬉しそうだ。
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