男の秘密　－繋がる未来－
プラネタリウムは平日なので、そこまで混んではおらず、少し待って入ることが出来た。

リクライニングシートに並んで座り、手を繋いで解説を聞くのは、とても幸せな時間だった。

都会では中々このように綺麗に夜空を見ることは出来ないが、何時か二人で本当の夜空を眺めに行こうと約束を交わした。

上映時間はあっという間に終わり、外に出た時は1時を少し回っていた。

少し遅い昼食をとった後はウィンドショッピングを楽しんだ。

こうやって、二人で出かけるのは久しぶりだと気付く。

最近はお互い忙しくて、家でまったりする事が多かったからで、そう思うと今日ゆっくり出来るのは本当に嬉しい。



忍は変装を忘れていないが、たまに気になるようで周りを気にしている。

そんな姿を見ると、忍の大変さを再認識する。

『ゆっくり出来ないのよね』

今は画像を簡単にネットにアップ出来てしまい、一度アップされると画像をダウンロードしたり、別のサイトに貼られたりして、元画像を削除しても消える事はまず無い。

出来るだけ撮られないようにする事しか、出来ないのが歯がゆい。
< 49 / 178 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop