男の秘密　－繋がる未来－
誤解
そこそこの枚数が貯まったので、１度柏木に見てもらおうと思い、連絡を入れると、打ち合わせをする事になった。


待ち合わせ場所に10分程前に付いたが、高級感のあるカフェで少し敷居が高く感じられ、入るのを躊躇してしまった。

窓から中を見ると、若者よりは落ち着いた30代後半以上の年齢層の客が優雅に談笑をしている。

『入り口から高級感があって、入りにくいわ』

入り口の重厚な扉の前に立ち尽くしていると、店員がドアを開けてくれたので、覚悟を決めて中に入る。

「あの、待ち合わせをしていて・・・」

店員に話していると目の端に何かが揺れたので、そちらを見ると手を振る柏木の姿があった。

柏木は、窓際の４人がけの席に一人で座っているが、資料が広げてあり、少し狭く感じる程だった。

「遅くなってすみません」

「え？まだ10分前だよ。
あぁご免俺、朝からココで打ち合わせしてたからずっと居るんだ」

謝る優に柏木は時計を見て慌てて今の状況を説明する。

遅刻ではなかった事に優はホッとした顔をしていた。
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