男の秘密　－繋がる未来－
当初、この状況に困惑していたが、眠っている忍に擦り寄っていると、頭がぼうっとしてきて、普段なら絶対恥ずかしくて言えない言葉が口をついて出てきた。


「忍さん・・好き。大好き　忍さんに出会えて良かった。好きになって貰えて嬉しい」

そんな言葉を小さな声で呟くように話す。

いくら眠っているといっても、大胆なことをしているなぁと自分でも思うが、どうしても言いたかった。

だが、言ってしまってから急激に恥ずかしくなって、つい忍の胸に顔を埋めた。

『あれ？忍さんの鼓動・・早い？・・・！』

「忍さん・・」

忍が起きているのか確認しようと顔をあげかけると、抱きしめる腕に力が入り顔を見る事が出来ない。

「！？」

『忍さん、起きてる！！』

先ほどの独り言を聞かれたのだと分かり、恥ずかしくて死にそうになった。

「離・・して」

恥ずかしくて顔は見られないが、密着している事も出来ず、腕から離れようとするが、忍の力は強くびくともしなかった。

「俺も好きだ。愛してる」
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