男の秘密 -繋がる未来-
そんな事を考えていると、扉の向こうから声がした。
「失礼します」
「どうぞ」
忍の返事に病室の扉が静かにスライドした。
「私が斉藤さんの担当の小寺(こでら)です」
忍を見ても眉一つ動かさない所を見ると、羽奈から事前に話が通っているのかもしれない。
「優の婚約者の斎賀です」
「婚約者の方でしたか。うちの職員を驚かさないで下さいね」
「そんなつもりは無かったんですが、驚かせたならすみません」
営業用の対応をした忍に、小寺も特に何も言わずに、優の病状や治療の方法、退院の事などを話した。
だが、その間一度も優は目を覚まさなかった。
朝から点滴をして、お昼過ぎに退院が出来るという事で安心したが、退院後の食生活について指導をした小寺は、点滴の用意をすると部屋を後にする。
部屋が急に静かになり、忍は眠っている優の顔を見る。
食生活の改善の話しは。勿論忍も気をつけるつもりだったが、同じ事が起きないとも限らない状況が心配だった。
「失礼します」
「どうぞ」
忍の返事に病室の扉が静かにスライドした。
「私が斉藤さんの担当の小寺(こでら)です」
忍を見ても眉一つ動かさない所を見ると、羽奈から事前に話が通っているのかもしれない。
「優の婚約者の斎賀です」
「婚約者の方でしたか。うちの職員を驚かさないで下さいね」
「そんなつもりは無かったんですが、驚かせたならすみません」
営業用の対応をした忍に、小寺も特に何も言わずに、優の病状や治療の方法、退院の事などを話した。
だが、その間一度も優は目を覚まさなかった。
朝から点滴をして、お昼過ぎに退院が出来るという事で安心したが、退院後の食生活について指導をした小寺は、点滴の用意をすると部屋を後にする。
部屋が急に静かになり、忍は眠っている優の顔を見る。
食生活の改善の話しは。勿論忍も気をつけるつもりだったが、同じ事が起きないとも限らない状況が心配だった。