男の秘密 -繋がる未来-
「ありがとう。親友で居てくれて」

「ば・・か、お前・・そういうの今言う」

先とは逆に隆司が顔を歪ませた。

「次は無いかも」

「・・・やられた。お前、ジゴロの素質あるわ。しかも男にも有効なんて最強」

「ぶっ!」

横で聞いていたさやかが大笑いした時、眠っていた優が目を覚ました。

「あ・・れ?。私また寝てしまったの?」

「ばか、さやか。お前の声が大きいから、優ちゃんが起きただろ!」

「だって、隆司が変な事、ぶっ!あははは・・・」

「楽しそうね」

鈴木夫婦の掛け合いを微笑ましく見ている優に、ジゴロ扱いされてムッとしていた忍の機嫌が治る。

「デザートがあるけど、食べるか?」

「デザート? 食べたい」

嬉しそうに笑う優に、さやかの作った小さなケーキが一つの皿に乗ったデザートを渡す。

「可愛い。さやかさんありがとう」

色とりどりのケーキが一口サイズで乗っていて、色んな味が楽しめるプレートを眺めてから、さやかに礼をいうと、さっきまで掛け合いをしていたさやかが、「どういたしまして」と笑顔で返してくれた。

デザートも美味しく頂いてそろそろ日も傾きかけた頃、鈴木夫妻と別れて家路につく。
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