男の秘密 -繋がる未来-
洗い物を片付けた忍が戻ってきたら、優は眠っているようだった。

「こんな所で寝たら風邪を引くぞ」

軽く肩を揺すって声をかけると、うっすらと瞼が上がったが、眠いらしくトロンとした眼差しだった。

「しのぶさ・・ん。 今・起きる・・」

そう言ってノロノロと起き上がろうとしている優を、グイっと抱き上げた。

いつもの優なら、恥ずかしがって、声を上げて下ろしてと言うところだが、寝ぼけている優はそのまま忍の首に腕を回してきた。

そのまま忍の寝室に連れて行き、布団に入れるが、忍の首に回した手を離そうとはしない。

苦笑しつつ、一緒に布団に入ってやると、安心したように首から腕が離れたが、今度は胸元の服をしっかり握っているので、布団から出る事が出来なくなった。

とても気持ち良さそうに眠っている優を見ていると、忍も段々と眠くなってしまい、終にやること全て放棄し、一緒に眠ってしまう。
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