【完】七瀬先輩と秘密の恋におちて
しまいには休み時間へ突入したにも関わらず両者一歩も引かないのか、なんなのか知らないけど。
グラウンドの隅の方にあるバスケットコートには、太陽に照らされた二人の姿がまだある。
「津田先輩は負けず嫌いだからね……」
休み時間、グラウンドを見渡せるであろう教室の真ん中で、外を見つめながら杏奈が言った。
「さ、さすが、エースプレイヤーだね?」
わたしも声に誘われるように窓から顔を出して、二人のバトルさながらのやりとりを見ていた。
ここからはちょっと遠いけれど。