【完】七瀬先輩と秘密の恋におちて
「……ちょっと。待って、な、七瀬君っ!」
「やだ。待たないって言ってんだろ?」
聞いてるわたしまでドキマギしちゃうじゃないですか……。
そもそもわたし一応、病人扱いの身でここで寝ているんですよ?
放課後を目前とした午後最後の授業で気分が悪くなり、さらにこの暑さには耐えきれず、頭がくらくらしてしまって……。
半貧血状態のまま、保健室の夏目先生のところに救いを求めて来たんだけど。
まさか……わたしがベッドで寝てる隙に、とんだ訪ね人が来たみたい。
だいたい、放課後の保健室でアナタ達は一体何してるんですか……?
「七瀬君っ……ダメッ、和藤(わとう)さんが起きちゃうわ……」
ーーードキッ!