【完】七瀬先輩と秘密の恋におちて
「やっ……八重ってばどうしたの?七瀬先輩と話したこともないし、全く興味ないんじゃないの?」
うっ……つい昨日のことでカッとなっちゃった。
「キャッ……ちょっと、なんで七瀬先輩が!?リップ塗らなきゃっ」
「昴くぅん!放課後遊び行かない?」
「ダーメ。今日はあたしがスターボックスに誘ったの!フラペチーノ飲みに行くんだよねぇん。七瀬君っ?」
ああ……ものすごく嫌な予感。
騒がしくなりだした廊下に目線を向ければ容姿端麗を認めざるを得ない七瀬先輩が、色めき立った女の子に囲まれていた。
「悪い。その約束はまたにしてくれ」
さりげなく約束を白紙にする七瀬先輩に同じ三年生と思われる派手な女の子が悲しそうに俯いた。
な、なんで七瀬先輩が二年の廊下に現れるの……?