【完】七瀬先輩と秘密の恋におちて
「いえ、ご迷惑を……」
「それで、もしかしたら熱中症とか目眩がひどいのかと思って」
「あの、田中先生……?」
ひょっとして、あまり人の話を聞いてないのではと思う節があるってことに気づいたわけで。
「学校を出てどうしても気になって。それで、昴君にも話してしまって……僕は、余計なことをしたかと思ったんだよ……」
「すば、る君……?」
繰り返す名前に田中先生は八ッと驚いて不自然に目を泳がせる。