【完】七瀬先輩と秘密の恋におちて
「お前のこと探したんだけど?」
「……あっ、悪魔……っ!」
神出鬼没の美しい悪魔、君臨……。
「な、七瀬先輩……っ!」
と、杏奈からは小さなお花がふわふわ飛んでこのまま身体まで飛んでしまいそうだ。
「コイツ借りるけど、いい?」
口角を上げて見せる極上スマイル。
「借りるって、冗談じゃ……」
「どっ、どうぞどうぞっ!」
いやいや、即答しないでよ!
そこはもう少し迷ってくれてもよくない……?
今朝は「心配するでしょ?」って言ってたクセに、あんまりじゃない?
当然、七瀬先輩と接近してしまった件を知られたくないわたしは、逃げるようにその横を通り過ぎようと足を進めた。
瞬間………。