【完】七瀬先輩と秘密の恋におちて
常磐君がいなくなった保健室でわたしの疑問が頭の中でぐるぐる渦巻いていた。
夏目先生が椅子に座り直す音だけが響いている。
常磐君と夏目先生。
ーーーそしてこの身勝手な七瀬先輩。
妙な雰囲気を感じさせる三人が繋がっているように思えるのはわたしだけだろうか?
色々言いたいことも常磐君のことでも聞きたいことはあったのに。
盗み見るように目線を上げるといつもの余裕な表情はまるでなく、微かに不安げな顔つきをしていた。
お願いだからそんな顔をしないでください。
わがままで、気まぐれで、意地悪で。
七瀬先輩はそうであってくれないと、わたしの細胞が反応してしまうことになんて理由付けたらいいのかわからなくなるから。