溺愛ドクターに求愛されて
「俺の事が好きって、沙織から言わせる。ま、めちゃくちゃ口説くけどね。早く言わせたいからさ。一回、沙織の甘さ知っちゃってるから……結構辛いな」
そう言った越川先生が私の唇にチュッと音をたててキスする。
「やっぱり甘いな。甘くて、たまんなくなる。今日は送ってくよ。これ以上は俺の理性がもたなそうだから。……でも、もうちょっとだけ味わっていい?」
今度は私の答えを待つようにじっと私の瞳を覗きこんでくる。
首を横に振らなきゃと思うのに、できなくて越川先生の茶色い瞳に見つめられて私はこくりと頷いてしまった。
それを見て微笑んだ越川先生が私の唇にキスをする。
「貴船神社で引いたおみくじに、今、想う人が運命の人、逃すなって書いてあった。俺もそう感じてたから……もう逃がす気ないよ」
越川先生のその言葉に、貴船神社で引いたおみくじに書かれていた事を思い出した。