溺愛ドクターに求愛されて

「……んっ、んんっ」


越川先生の部屋に入った途端、壁に押しつけられて抱きしめられて何度もキスされて私は越川先生の服を掴む。


「知ってる? キスって唾液を唾液を交換して味わう事でお互いの相性を確かめる行為なんだって」


そう言った越川先生の舌が口の中に入ってきて私の舌を絡めとる。


「沙織の唇も舌も俺にとってはすごく甘いんだけど……沙織はどうなの? 俺のキスどう感じてる?」


唇を親指で撫でられてビクッと身体を震わせる私の瞳を覗きこんで、越川先生がそう言う。


「分かんない……けど、越川先生のキス、気持ちいいです」


味とかは分かんないけど、気持ち良くてお酒を飲んだ時みたいにふわふわしてくるからそう答えると越川先生は複雑そうな顔をする。


「んー、相性ばっちりなのは分かったけどさ。越川先生はやめよう。沙織、俺の彼女なんだからさ。さん付けもやめて、敬語もなしね」


確かに恋人なのに越川先生は他人行儀すぎるかな。


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