溺愛ドクターに求愛されて

「身体を重ねたらやっぱり伝わってくるよね。最初の時から、沙織が俺の事好きなのは伝わってきてた」


それを聞いてカアッと身体が熱くなって、恥ずかしくて私は裕介に背を向ける。


そんな私の事を後ろから抱きしめた裕介がはあっとため息をついた。


「本当にすぐ隠れちゃうんだから。あの時も逃げちゃうし。沙織が待ってると思ってウキウキしながら帰ったのにいなくて、この世の終わりかってくらい落ち込んだ。もう一回、安井金比羅宮に行って沙織と会わせてくださいってお願いしたんだよ」


そうだったんだ。だけどあの時は本当にその日限りの関係だと思ったんだもん。


「ご、ごめんなさい」


小さくなって謝る私を裕介さんが自分の方に向かせる。


甘い笑顔で見つめられて、胸が高鳴った。


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