溺愛ドクターに求愛されて

うーん、可愛いな。起きてすぐにこんな可愛い顔見られるなんて。


俺、今、すごく幸せだ。


「何か不思議な夢見たの。私、ずっと待ってる人がいてね。やっと見つかったなと思ったら裕介だった」


夢の中と同じように優しい笑みを浮かべて沙織がそう言った言葉に俺は目を丸くする。


「……俺も夢見た。沙織が俺の子供をここに宿してるって言ってた」


そう言って、笑いながら沙織の下腹部に触れた俺に目を丸くした沙織が息を呑む。


「え? もしかして本当に?」


そう聞くと顔を焦ってるように赤くした沙織が俺の事を見上げてくる。


「な、何で? ちゃんと病院行ってから言おうと思ってたのに」


そう言った沙織を見て、やっぱりあれは夢なんかじゃなかったのかと思う。


俺と沙織には、ずっと昔にした約束があったのかもしれない。


あたふたしている沙織を抱きしめて、俺は微笑んだ。


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