溺愛ドクターに求愛されて
「ね、沙織は俺だけのものだもんね」
時が流れても、相変わらず綺麗でかっこいい裕介が甘い笑顔を浮かべて私の唇にチュッとキスする。
「あ、ずるーい。僕もする!」
「だめだ。愛する息子といえども沙織の唇を許すわけにはいかない」
本気でそう言っている裕介に苦笑いしながら大分目立つようになったお腹を撫でる。
「じゃあ、裕介もこの子が生まれてもキスしちゃダメだよ」
私のお腹には、二人目の子供が宿っている。今度は女の子みたいだ。
我が子の事は勿論可愛いし、命よりも大切だけど裕介はやっぱり特別だ。
私の事を見て嬉しそうに微笑んだ裕介が私の足にしがみついていた龍生を抱き上げる。