溺愛ドクターに求愛されて
平日だからかあまり人もいないし、くぐってるの見られるのも恥ずかしいから今のうちに通っちゃおう。
まずは碑の表から裏に回って、切りたい縁を願う。
うう、なんかちょっと勇気いるかも。思っていた以上に狭いその穴に少し怯む。
でもせっかく来たし、ここで生まれ変わって新しい自分になるんだ。
そう思って私は形代を持って四つん這いになってその穴をくぐった。
その瞬間何故だか背筋がゾクリとして、何ともいえない感覚に私は心の中で私に必要のない縁が切れますようにと一生懸命願いながらその狭い穴をくぐり抜ける。
ちょっとほっとしながら外に出るけど、これで終わりじゃない。
今度は裏から表にくぐって良縁を願う。
さっきの感覚に怯えながらまたその穴をくぐるけど、最初とは全然違う感覚に驚いて思わず動きを止めてしまう。