溺愛ドクターに求愛されて
「大丈夫です。ちょっとふわふわするだけで」
そう言って歩き出すけど、かなり久しぶりにお酒を飲んだせいなのか少し足元がふらついてしまう。
前はこんなに弱くなかったのにな、やっぱり年を重ねてるからなのかな。
「本当に大丈夫なので。すいません、ごちそうになっちゃって。ありがとうございます。遅くまですいませんでした」
全部裕介さんが支払いをしてくれたからお礼を言わなきゃと思って頭を下げると、裕介さんは苦笑いしながら私の腕を掴む。
「部屋まで送るよ。今の沙織は隙だらけで危ないから。横からさらわれるのなんてごめんだからね」
そう言った裕介さんが私を支えて歩きながら私の顔をじっと見つめている。
どうしたんだろうと見つめ返していると、裕介さんが困ったように眉を下げた。