溺愛ドクターに求愛されて
「何か危なっかしくてほっとけないな。いつもそんな無防備なの?」
危なっかしいなんて、言われたことない。一人でも大丈夫そうって言われたことはあるけど。
「しっかり者で通ってますけど……」
そう言いながら裕介さんと私が泊まってるホテルのエレベーターに乗る。
「何階?」
「七階です」
七階のボタンを押した裕介さんが私に手を差し出してくる。
「ルームキーは?」
裕介さんの言葉に鞄をまさぐった私はルームキーを出してそれを素直に裕介さんに渡した。
それを受け取った裕介さんはため息をついてから笑って私が渡したルームキーを見つめている。
「しっかり者……ね。簡単にルームキー渡しちゃって、俺が悪い男だったらどうするの?」
ルームキーに書いてあった部屋の番号を見て、私の泊まってる部屋に入った裕介さんは私の事を引き寄せて抱きしめる。
そのぬくもりがやっぱり心地良くて、私は抗う気も起きなくて身を任せてしまう。