溺愛ドクターに求愛されて

「そんな、ご飯おごってもらっちゃいましたし。こうやって一緒にいてくれるだけで、嬉しいです」


彼氏に浮気されて別れて最悪な誕生日だと思ったけど、裕介さんのおかげでそうはならずにすんだと思う。


「だから、ありがとうございます」


そう言って微笑むと、裕介さんが苦笑いをして私の顔をじっと覗きこんでくる。何か、距離が近い。


「……やばいな。わりと抑えはきく方だと思ってたんだけど……キスしていい?」


裕介さんの予想外なその言葉に目を見開く私の頬に裕介の手が触れる。


「ごめん、ダメって言われても我慢するの無理かも」


そう言った裕介さんの唇が、私の唇に重なった。


少し唇を離した裕介さんが、抵抗しない私を見て微笑む。


「抵抗しないんだ。何歳になったの?」


だって、そうされるのが嫌ではない。本当に私どうしちゃったんだろう。会ったばかりの人なのに。


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