溺愛ドクターに求愛されて

『そうだよ。連絡とれないのもすっぽかされるのも困るから俺のプライベート用の携帯置いてきたの。今かけてるのは仕事用。昨日、帰る時言ったんだけど……半分寝かけてたもんね。すごくかわいかったけど』


プライベート用の携帯って。そんなの置いてっちゃって良かったのかな。私が悪用するかもしれないのに。


『別に見られて困るものないから。好きに使ってていいよ。沙織はしなそうだけどね』


そう言われてちょっとびっくりする。この人、何で私が考えてること分かるんだろう。


『ちょっと職場に顔出さなきゃいけなくなっちゃったんだけど。十時過ぎくらいに迎えに行くから準備して待っててくれる? 約束通り、鞍馬寺と貴船神社行こうよ』


「私は大丈夫ですけど、裕介さん大丈夫なんですか?」


仕事があるのに無理して来てもらうのは悪い気がしてそう聞くと、裕介さんが大丈夫と答える。


< 56 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop