溺愛ドクターに求愛されて
恋人でもないのに、これって何なんだろう。
それに結婚まで考えてた恋人と別れたばかりなのに、ちょっと軽薄すぎでしょう。
私ってそんなに現金な奴だった?
大体、裕介さんみたいにかっこよくて素敵な人が私なんか相手にするわけないし。
神様が可哀想な私にご褒美くれたのかもな。今まで真面目に真っ直ぐ生きてきたし。
うん、きっとそうだ。そう思うことにしよう。
どうせ期間限定なんだし一緒にいる時間を目一杯楽しんだ方がいい気がしてきた。
そう思った私は裕介さんと出掛けるために準備を始めた。
シャワーを浴びて化粧をして着替えて裕介さんを待っていると、また携帯が鳴ってビクッとする。
「も、もしもし……?」
『お待たせ。部屋の前にいるから、開けてくれる?』
ドキドキしながら電話に出ると、裕介さんにそう言われて私は慌てて部屋のドアを開ける。