同期と同居~彼の溺愛中枢が壊れるまで~
そんな思いが膨らむと、僕は酒を飲んでもいないのに、テキーラでも一気飲みでもしたかのような感覚に襲われた。
身体の中心が熱くて、頭がくらくらする。
僕の中の理性ってやつが、本能に浸食されていくのがわかる。
それはきっと、ミチルへの気持ちが本物だから。
たった数時間一緒にいただけでこんなになるなんて……やっぱり、運命の出会いだ。
キミは日本に住んでいて、数日もすればそこへ帰ってしまう。
その前に、もっとキミのことを知りたい。
……大人の、男女のやり方で。
自分のとるべき行動がハッキリとわかった僕は、空になったグラスを置く彼女の手を自分の手で包み込んだ。
ミチルは目を見開き、身体を強張らせる。
「ウィル?」
こわごわと僕の表情をうかがう彼女に、僕はかみしめるようにゆっくり告げた。
「……ミチルが欲しい」
その瞬間、ミチルの顔が真っ赤に染まり、触れている手も熱を帯び始めた。
僕を直視しないよう視線は挙動不審に泳ぎ、完全に動揺しているミチルに、僕はさらに追い打ちをかける。
「I wanna make love to you……今、すぐ」
こんなに直接的に女の子を誘ったのは初めてだ。
余裕がなくてカッコ悪いと、自分でも思うけど止められない。
僕はどくどくと全身が脈打つような感覚に囚われながら、ミチルの返事を待った。