同期と同居~彼の溺愛中枢が壊れるまで~
「あー……俺の記憶にねぇやつな」
苦笑して頭を掻く俺を、小梅がふふっと笑う。
……可愛い。
俺は一生こいつを可愛いと思っていられる自信がある。
「私が覚えてるから、大丈夫ですよ」
「……あーもーお前は。ところかまわず俺を発情させるな」
いつも素直で、一途に俺を想ってくれているのが、伝わるから。
あまり愛情表現が得意な方でない俺さえ、お前を可愛がらずにはいられなくなるんだ。
俺は小梅の腰をグッと抱いて、俺たちは寄り添いながら別荘内の二人の部屋へ戻った。
ベッドに二人向かい合って座り、窓の外の景色が暮れていくなかで、キスを繰り返す。
その最中、小梅がそっと自分のお腹に手を当てて言った。
「きっと……ここに命が宿るって、奇跡なんですよね。あたし、どこかで簡単に考えていたのかもしれません。セックスイコール妊娠って、単純につながるものだって」
「……ああ、それはお互い様だ。でも、俺たちにもその奇跡が起きると信じよう」
「はい」
穏やかに笑いあい、それから強く抱きしめ合った。
服を脱いで、重なり合って、キスをして。
俺は彼女の欲しいものを、あふれるほどに与え続けた。