同期と同居~彼の溺愛中枢が壊れるまで~
「比留川くん? 急にどうし――――んっ!」
次の瞬間、唐突に唇に生暖かく柔らかい感触が押し付けられて、思考回路がストップした。
なにこれ……。 キス……されて、る……?
私が目を見開いて固まっている間にも、唇は何度も啄まれて、じわじわと全身が熱くなっていく。
「ひ、るかわ……くん……?」
ゆっくりと唇が離された瞬間、吐息交じりの声で彼の名を呼ぶ。
すると、鼻先をくっつけたままの彼が言った。
「迅」
その言い方がぶっきらぼうすぎて、熱に浮かされた私には何のことだかさっぱりだ。
「だから、迅だって。……ほら、言ってみな」
あ……そっか。迅って、比留川くんの名前……。
「じん……?」
「疑問形にすんなよ。ほら、続き……」
頬を大きな手で包み込むようにがっちり固定されて、今度は唇の隙間から濡れた舌まで侵入してきた。