箱入り娘と黒猫王子
次の日には、茉夏はふらの親友や登校時間をつきとめていた。
勿論、双子が兄弟であることも裏が取れた。

というのも、昨日双子が1年の階に現れちょっとした騒ぎになっていたらしい。

自分で言いたくはないが、久我兄弟は俺と同じくらい人気がある。その顔が一卵性でしかも全く真逆のタイプと来た。そりゃあ話題にもなる。

しかも弟の方は馬鹿だが、兄の方は勘が効くのも厄介なところだ。



「あれ?茉夏は?」

「ふらを迎えに行かせた。お前も会議だろ?」

「あぁ。まだふらは連れていかない方がいいだろ?」

「流石に、書記とは言っても使い物になんねぇよ」



今日はやってもらうことが幾つかあるから、あいつの力量を計らねぇと。



「あぁ〜…面倒臭い」

「おいおい、寝んのかよ…もう来るだろ?」

「少しでいいから寝かせろ」



後ろから差す日が暖かい。
気持ちよくて自然と睡魔がやってくる。
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