君の中から僕が消えても僕は君を覚えている。【完結】


「サンドイッチぐらいならすぐに作ってくれると思うよ。食べる?」

「……なんか、ガツガツしてない?大丈夫?」

「あはは、してないしてない。
母さんは料理が大好きなんだから、喜ぶって」

「本当に?じゃあ、お言葉に甘えて」


そうこうしている内に、槙野くんの家へと到着した。
玄関を開けて中に案内された私を出迎えてくれたのは、槙野くんのお母さんだけじゃなくてお父さんもだった。


「いらっしゃい!」

「こんにちは。藤さん」

「こんにちは、お邪魔します」

「やあだ、藤さんって呼んでいるの?あなた。ね、名前はなんていうの?こないだ聞きそびれちゃって」

「父さん、母さん、とりあえずリビング案内してからでいい?」


お母さんとお父さんが玄関で立ち話を始めようとしたから、槙野くんが間に入る。
すると、二人もハッとしたようにリビングへと案内してくれた。


やっぱり槙野くんのお母さんとお父さんお似合い。
ふわふわの髪の毛は両親揃ってなんだ。


槙野くんも突然ふわふわするのかな。それともお母さんはパーマかな。
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