君の中から僕が消えても僕は君を覚えている。【完結】

そして、大会当日。
バスで大会場所へと向かう。


槙野くんには昨日の夜、場所と時間を連絡しておいた。
わかったって返信きたし、大丈夫だと思う。


バスの中は和やかだったけど、会場に着いて準備を開始してからは皆ピリピリとした緊張感を出していた。


ユニフォームに着替えた私は体を温める為、ウォーミングアップをする。
手足を動かしながらも、目では会場に槙野くんが来ないかを確認していた。


さすがにまだ早いか。
開場式があるから、時間ぴったりじゃなくてもいいしなあ。
その事伝えたから、もしかしたら時間ぴったりぐらいに来るかも。


と、思っていたら視線の先に槙野くんを見つけた。

想像以上に早いんですけど?
槙野くんは私を見つけると、笑顔で手を振っている。

それに私も笑顔で返した。


「え。彼氏早くない」


メイちゃんも気付いたのか、すかさず私の隣に来ると耳打ちをして来る。

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