ただあの子になりたくて
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何故だろう。
目の前がまだ、真っ白く染まっている。
いくら見渡しても影すらない白色が広がっているだけ。
しばらくこの状態が続いている気がする。
けれど、不思議と苦しくも痛くもない。
全身の感覚がないから、動き方もわからない。
まるで、とても静かな水面に、動けずに浮いているみたい。
代わりに、意識だけは冴え冴えとしている。
私は踏切の内側に入って、電車にはねられ、自殺したはず。