山下くんがテキトーすぎて。



瞳がわずかに見開かれた。

その中に捉えられて、吸った息を吐くのを忘れた。




「……俺さ、遠山さんが山下のこと好きなのずっと知ってたよ」



知られてるのには薄々気づいてた、よ。


だけど。

ずいぶんといきなりだね?!

会話の流れ思いっきり無視してないですか大倉くん?!



心の中で突っ込んだ直後、ある言葉にひっかかった。



" ずっと "?
ずっと知ってるってまさか……。




「1学期の初日に山下に一目惚れしてたよね」



「……んええっ?!」



やばい、変な声出た。
いや、それより何より今なんとおっしゃったこの人は。


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