山下くんがテキトーすぎて。
嘘つき山下くん





週がめぐって、また月曜日がやってきた。

現在、午前7時50分、くらい。

いつもよりだいぶ早い登校時間。



「あーいーねーちゃん」



まだ誰も来ていないだろうと思って入った昇降玄関で、背後から突然声が飛んできた。


ビクッと肩があがる。



驚きのあまり声も出ずとっさに振り返ると、声の主はにっこりと、なんだかご機嫌な笑みを浮かべていた。




「……び、びっくりさせないでよ!てか、後ろいたんなら声かけてよっ!!」



「わざと気配消してたんだよ。期待通りの反応ありがとう」



く、くそー!やっぱり楽しんでる……!
やっぱり腹立たしい。

そして朝から会えてちょっと嬉しいとか思ってる自分……腹立たしい。


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